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証券会社勤務、20代OLの暇つぶしです…

【002】エーザイ & Biogenを今買うべきか🙃

Miya5です。こんばんは。


6/8日の米国時間、米FDAでアルツハイマー型認知症治療薬のADUHELM(一般名:アデュカヌマブ)が条件付き承認されました。


バイオジェンとエーザイ、買うならどちらの株をどのくらい買うべき…❓

エーザイは今からエントリーしても大丈夫…❓

アルツハイマー系競合他社、関連銘柄は見たほうが良い…❓


(既に持っている人)エーザイは今利確するべき…❓


私の結論は(もしファンドマネジャーで100万円の余剰資金を任されたとすれば)


現時点ではエーザイ(10万円) / イーライリリー / (10万円) / ロシュ (20万円) / シスメックス (10万円) / キャッシュ (50万円)



になります…(注:私自身いずれの株式も保有していません、また投資アドバイスではありませんが、今後1-2年後に答え合わせをしてみたいと思います😋)


えっ…他の銘柄入っているじゃん、合計金額使い切ってないじゃん、意味わかんないという方の為に…


アルツハイマー投資戦略…承認ニュース前に底値で仕込めていなければ飛びつかないべき…❓


ニュース前にポジションを持っていない限り、新規ポジション構築には慎重になるべきと思います。本承認が条件付きであること、薬価(現 $56,000/年)、日本での承認、競合状況等不確実性が多すぎますので飛びつくことはギャンブルかつ上昇しても値幅が取れません。


製薬への投資は当たれば元本が2.0倍、外れれば0.9倍になる投資を5つ実施して、トータルで(2.0倍×1 + 0.9倍×4)÷5 = 1.16倍(16%リターン。ベンチマークの約倍)という投資戦略があったとすると、当たれば倍、の投資先として残されているアルツハイマー投資先はなかなかありません…。


本FDA承認後のアルツハイマー関連銘柄の時価総額の増加(単位:USD Bn)を見るとエーザイ、バイオジェンがそれぞれ$7.8Bn米ドル、$16.5Bn米ドル増加しています。未承認ですが本件が追い風となり承認期待が高まった治療薬パイプラインを持つロシュ、リリーもそれぞれ$13.0Bn, $20.4Bn増加…治療薬全体ですでに$58Bnの価値創出が株価に織り込まれています。

それに対し市場規模予測はどうでしょう…。ここで意見が分かれるところですが、いくつかのソースから情報を取ってアルツハイマー治療薬の市場規模(2025年度の年間総売上)が$6.3Bnというのを見つけましたので、割引率 8%、永久成長率 2%、売上からCFまでの創出率(CFマージン)を楽観的に80%を見積もると、潜在市場価値全体は$84.0Bnと計算されます。


これらの情報から、私個人は以下仮説を立ててみました…🤔


  • マーケットはアルツハイマー治療薬の価値の7割を各銘柄に織り込み済み
  • 今織り込まれていないものは1⃣ロシュ、リリーが実際に承認を取れること、2⃣Aducanumabの日本承認等、3⃣治療薬が想定通りの有効性を示し浸透、薬価も高水準に保たれること

この仮説が正しければ、仮にエーザイやバイオジェンのデータが今後良いものが出たとしてもアップサイドは限定的である、またリリーやロシュの承認がなされてもリリー、ロシュの株価上昇余地は限定的、「今後は競合の承認や良好なデータは市場パイの奪い合いが連想され、マイナスな株価影響の可能性がある」可能性が考えられます…


今Biogen、エーザイに無条件に飛びつくことは市場が織り込んでいない将来のシナリオに対し脆弱であると感じざるを得ません…


他方で、もしアルツハイマー市場の価値ポテンシャルが本当に$84Bnあるのでしたら、何かしらの投資戦略は成り立つはずです…


市場が織り込んでいないシナリオを活用した投資アイデア…

私ならRisk/Rewardでリスクが高い印象があるので、預けられた100万円の全額は投じられません…。なのでアップサイドを狙うにしても、エントリー時期を分散させることでリスクも分散させます。現時点では50万円程度に留めておき、何かの契機に株価がファンダメンタルに関連しない下落を見せた時に追加を考えると思います…


投資アイデアの根幹には以下仮説を採用するとします…😑



1⃣エーザイの株価には正しくAducanumab価値が織り込まれていない


本承認ニュース後、Biogenの時価総額が$16.5Bn増額したにもかかわらず、エーザイ側には$7.8Bnの増加しか織り込まれていません…。


…半分?なんで…❓
両社の提携のプレスリリースをよく読んでみると…
https://www.eisai.co.jp/news/pdf/news201760pdf.pdf


米国の利益配分はバイオジェン 55% / エーザイ 45%
日本に関してはバイオジェン 20% / エーザイ 80%


…すると保守的に見ても米国だけをとってもバイオジェンが$16.5Bn時価総額が伸びていれば、エーザイは$16.5Bn×45/55=$13.5Bn伸びててもいいのでは…


とっさに想像したのは、以下です…。


😒…マーケットは株価変化率でエーザイとバイオジェンをトレードしてしまっている…❓
😒…エーザイは日本株だから欧州の一部投資家が投資できない等の制約がある…❓
😒…利益配分についてまだ正しく織り込んでいない…❓


これらのどれかが織り込まれれば、バイオジェンの時価総額が下落してエーザイに補填されるか、エーザイの時価総額がバイオジェンの時価総額上昇分に応じて正しく上昇するか、のいずれかになります。


これを見るとわかる通り、バイオジェンにこれから投資するくらいなら、まだエーザイに投資したほうがリスクリワードが高い可能性があるということになります…



2⃣ロシュ、リリーの承認可能性に投資する


両社の株価には承認可能性に関するディスカウントが付与されています。両方承認される可能性がありますから、そのアップサイドを狙うというのが考えられます。より長期的には、リリーやロシュの治療薬の方が高い有効性を示し、売上拡大するアイデアが考えられます…



3⃣皆忘れていない…?治療の前には診断が必要ということ。シスメックスに投資する


アルツハイマーは投薬前に必ず検査が必要です。PET検査や、その前のスクリーニングである「Aβ血液検査」等を手掛ける医療機器の会社に恩恵が大きいのですが、承認のニュースから日が浅いので、株式市場が完全に織り込んでいない可能性があります…


シスメックス以外にも海外で大手診断会社はあるはずですが、日本人としてここは本邦企業を応援する意味も込めてシスメックスにしたいと思います…😌


50万円の配分ですが、なんとなく気持ちすでに承認されたエーザイを少なめ、治療薬と診断の双方のアプローチが可能なロシュを大目、その他は均等なイメージで10/10/20/10で割り振っています…(実は裏で相関係数とか調べてみたのですが、ロシュはスイス上場であり他銘柄との相関が低めでしたので、シャープレシオを高める観点で大目にしていたりします…)




本日のまとめ

  1. 既に織り込まれているエーザイ・バイオジェンのAducanumab承認を考えると今からのエントリーはRisk/Rewardが悪い…。底値で仕込めていない時点で私なら慎重に見る😑(忍耐…)
  2. まだ完全に織り込まれていないアイデアに投資、①エーザイ側に起こりうる市場の見落とし、②治療薬競合二社(リリー、ロシュ)の承認、③診断機器(シスメックス)への恩恵


今週もお疲れさまでした。来週も一週間頑張りましょう✨


…なお、繰り返しですが私は個別株できないので、いくらアイデアを組み立てたところで投資できません🤣🤣🤣


…投資は自己責任で❣


xx

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